セカイの記録

pixivで投稿しているSSの裏話とか置くところ

CH.66 セカイの小話

どうもです。今回は

#37 貴女に会えるまで | 音撃【魂のセカイ】

について。

 

この話の原案?は初期の頃にメモとして残していました。それを肉付けして形にした感じです。

〇微睡みの中にて
 ここは、どこだろうか。怖いぐらいに真っ暗で、自分は目を開けているのかすら分からない。そもそも立っているのかすら。まるで…水中に浮かんでいる感じだ。でも、不思議と寒くはない。寧ろ、暖かいぐらいで……
 とその時、自分の身体に何かが流れ込む。それはまるで業火の如く熱く、そして眩しい。その熱さに少し怯んでしまう。でも、どこかで分かっていた。『このままだと自分は死んで、消えてしまう』と―――。

「(何も分からないまま死ぬなんて…そんなのは嫌だ!自分は知りたい……生きたいんだ…!)」


 そう心から叫んだ瞬間…ドクンッ、と強く鳴り響いた。すると、先程までの熱く眩しいものは収まった。そして今度は暖かく、柔らかい光が身体に流れ込む。それは、誰かの暖かさに包まれているようで…眠く、なってしまう―――

 

 

 「……なぁ、これはオレの提案なんだけど…」
その声に、ハッと目を覚ます。随分、長い時間眠っていたようだ。
「おまえの名前でひとつ、考えててな。…気に入るか不安だから、まだ誰にも言ってないんだ」
この声の主が誰なのかは全く分からない。でも、決して初めてではないような…優しくて、安心する声。でも、言っていることは理解できない…名前……そうだ、自分は何者なのかまだ分かっていなかった。忘れていたのか、そもそも無かったのか……その答えはすぐだった。

「まこと……結城諒。それを、おまえの名前にしたいんだ。どう、かな…」


その言葉で、自分は……俺は全てを理解した。この場所も、暖かくて柔らかい何かも、この声の正体も、そして……俺が何者かも。
貴女は、俺の―――


 また強く、ドクンッと鳴り響く。それは、この中でちゃんと……生きている証だ。

いつか小話として清書したいなと思っていましたが、これ作品として成立するのか?そもそもどう作ろうかと悩んでいました。寝かせながらもなんとか構成を練り、とりあえず形にはなりました。

そして、お分かりとは思いますが諒視点です。想いを受け継ぎ、出会うまでの話。なので人物タグはなし。そもそもオンゲキタグつけて良いのかすらわかりませんが……一次ではないし莉玖の台詞があるから良いか。短めの作品にはなりましたが、セカイらしい話だとは思います。

 

さて、次に投稿するのは7/26。オンゲキ5周年の時です。その日は豪華に2本投稿します。ちなみに2つとも9000字代のボリュームとなっております。楽しみにしていてください。

 

今回はここまで、では。