どうもです。
最近雑談の記事メインでSS書けてません。ネタはあるんですが。
そんなわけで(?)、たまにはSSに絡んだ記事を書こうかなと思います。今まで書いてきた作品の中での、お気に入りの台詞やシーンをいくつか。
1.『ちびっ子ヒーローと秘密の時間』より
「貴女は誰にも優しい。私にも、梨緒にも、そしてあの子にも。飾り気のない優しさで接してくれる。そして、安心させてくれる。だから……」
椿は一呼吸置き、言葉を追加する。
「莉玖は将来きっと、良いおかーさんになれると思うわ」
当の本人は、驚いた顔で椿を見ていた。やがてそれは照れ笑いに変わる。
「椿なぁ…オレがおかーさんになるなんて想像つかないし、そこはせめてお姉ちゃんって言ってほしかったぜ……」
そう返し、顔を反らす。だがすぐにその表情は砕け、再び椿の方に向ける。そして
「でもまぁ……そんな未来があっても、面白いかもな!!」
いつもと変わらない笑顔で、こう言った。椿は小声で「そうね…」と呟いた。
いきなり長くてすみません()
椿にとっては「からかい」に過ぎなかった。だがやがて、このからかいは現実となる――――
セカイに関しては、既に骨組みはできていました。だから書けたシーンかなと思っています。
2.『幻想の雨、幻想の灯火』より
「君からすれば僕は頼りないかもしれない。あの2人みたいな幸せを築けるかわからない。でも、これだけは自信もって言える。この気持ちは決して、化け狐のまやかしでも"タテマエ"でもない。僕なりに……君を、幸せにしてみせる」
晴斗のプロポーズの台詞です。
内気で、椿にからかわれる自分。そんな自分が莉玖さん達の同じような幸せを築けるかはわからない。でも、君を想う気持ちはずっと変わらない。これはタテマエではなく、心からの本心。だから約束する、自分なりに君を幸せにすると――――
椿のパートナー、晴斗だからこそ言えた台詞だと思っています。
3.『Everlasting Soul -想いの物語-』より
私はおばあちゃんが居たから幸せだったかもしれない。でも、私は……貴女達が居たから幸せに気づいたの。莉玖があの時笑顔で手を差し伸べてくれて、梨緒が照れながら手を差し伸べてくれて。そして、マフラーに隠れた本当の私を、笑って受け入れてくれた。
私はあの事故にあった時、もう全てがどうでも良いって諦めていた。でも貴女達に出逢ってからは、楽しいって思ってる自分がいた。だから私は……あの人の言葉に少しだけ逆らうわ。私には、貴女みたいに託したいものや壮大な夢はない。でもいつかこの子には……私が今まで見てきたものを伝えたい。もしこの子に辛いことがあった時に、忘れないでほしいから。
『それでもこの世界は、捨てたものじゃないよ』って――――
マフラーの真実を知り、自分は幸せだと気づいた椿の独白。椿が望結に対して願うのは、「例え辛いことがあったとしても、この世界には希望というものがある」という想いなんですよね。椿自身がそれを、大切なマフラーを通じて知ったのだから。
おばあちゃんの手紙から終わりまでは昼食先で書いたんですが……泣きながら書きました。今でも読み返すと泣きますね。
4.『約束の握手』より
「椿……オレは絶対、お前から離れない。何があっても、絶対だ。オレはお前と友達になれた時、凄く嬉しかった。お前には、もっと笑ってほしいんだ。だから約束する。オレは絶対、お前の手を離さないってな……!」
それはまるで、闇を照らす光のようで。
心を照らす太陽のようで。
私はあの時、泣いていたかもしれない。ただ、目の前の太陽に対して、こうとだけ言った。
「私と、友達になってくれますか……?」
「当たり前だろ……!」
太陽はそう笑って、手を差しのべてくれた。その手は本当に、暖かかった。
莉玖の台詞で泣けます、ガチで。
椿は自分のせいで莉玖が傷つくのを恐れている。それに対しての莉玖の回答。無自覚なヒーローらしい台詞だなと思っています。
椿にとっての幸せの始まり。そんな話とシーンにしました。
5.『ひねくれ少女と幻想の狐』より
あれから少しばかりの時が過ぎ、少女は高校生になっていた。相変わらずのひねくれ者であったが、彼女はもう……独りではなかった。
「あまり興味はないけど……かたきとなれば話は別よ」
今の彼女は、大切な友の為に戦うことができる。あの時彼がしてくれたのと、同じように。
「さぁ……遊んであげるわ」
彼女は妖艶な笑みを浮かべていた。それに応えるかのように、彼女の頭に着けている面も……笑みを浮かべていた。
このお話のラストシーンです。特に最後の台詞と文がお気に入り。椿と狐のお面がまるでリンクするような……そんな情景を書きたかったのです。
椿と狐という、一度は考えたことがある話。書いてて楽しかったですし、結構反応が貰えて嬉しかったです。
6.『青い薔薇と幼き音』より
「つむぎ、貴女の悩みは……私が解決できることではないわ。でもひとつだけ言えることがあるの。あの時のシューターフェスで見せてくれたもの、とっても素敵だったわよ?ねぇ、あの時見せてくれた音、もう一度私に聞かせてちょうだい?だって貴女は……」
「『マーチングポケッツ・東雲つむぎ』なんだから」
「ついていけない自分なんて居ない方が良いのでは」と悩むつむぎに対する、咲姫からのシンプルな答え。特別に好きな話の、特に好きな台詞です。
光と闇が交じる中で、自分が出したつむぎに対する話。それが特別な理由です。
「幸助、オレ……お前のことが好きなんだ!お前と居るとドキドキするし、お前が椿と話してるとやきもきしている自分が居る。オレはあの時から、お前と手繋いだ時から……お前のことが好きだったんだ。オレももっとお前と一緒に居たい。だから、オレと…………付き合ってくれ!」
「……莉玖からのその言葉、俺はずっと待ってたよ。俺達は知らないうちに、両思いになってたんだね。こんな俺だけど……これからもよろしく」
2人がどのように出逢い、結ばれていったかについては、先に書いたヒメゴトにて説明しました。ロックナコイゴコロは、それを詳しく書いたお話です。プロットも立てて、時間もかけて。矛盾しないように気をつけながら。その中でも重要な告白のシーンは、本当にお気に入りです。
8.『アカリノカナタへ』より
「ねぇ、覚えてる?あかりとアタシが初めてオンゲキした時のこと。アタシ、あかりの可能性を知らずに馬鹿にしてた。フェスになんて出れっこないって、努力しても無駄だって。でもあかりは否定した。頑張れば、信じれていれば夢は必ず叶うって。絶対に諦めないって、アタシに証明してくれたじゃない!!」
「……!!」
梨緒の目から涙が零れていた。暗闇に灯りがひとつ、浮かんだ気がした。
「……ウルサイ!!」
あかりは梨緒を蹴飛ばした。しかし、梨緒は立ち上がる。
「お願い……どうか思い出して!アタシの憧れで、親友の、星咲あかりに……戻って!!」
梨緒の、あかりに対する本心。
最初は馬鹿にしていた。でも彼女は夢を信じ、自分に証明した。夢への第一歩を作った梨緒だからこそ言える台詞だと思っています。この台詞の為にChapter1-2を見直しましたので……
上に挙げた他にも、拘ったところはたくさんあります。そもそもこのブログは、そんな作品に対する裏話を語る場所なんですがね。ゆっくりですがまだまだ頑張ります。
今回はここまで、では。