セカイの記録

pixivで投稿しているSSの裏話とか置くところ

CH.3 抵抗と、背中を押したもの

どうもです。今回は

#1 やがて、彼女は青い星になる | オンゲキショートストーリーズ

についてです。

 

この話は少し特殊なことになってます。

それは、この話はあくまでも(当時は)公式ストーリーの続きみたいなものな立ち位置になってます。だから、第1章Chapter8の続きみたいな感じに。

 

ところがこの後に珠洲島有栖の登場及びバイト編へ突入というハプニングが発生し、完全にifストーリーと化することになるとは……

(何か起こるか分からないものだね)

 

さて、このお話を書いた目的を言いましょう。それは『対抗』です。当時TLでは、梨緒と葵の百合カップルものがありまして。自分もそれを見ていました。だったら自分はバトルもの書こう!と。……安直ですね。

 

さて、このお話には少し痛いシーンがあります。それは、我を失ってる葵の攻撃が、梨緒に大ダメージを与えてしまうシーン。

「いい加減にしなさい!!!」
 今までの怒りが爆発したかの如く、葵の表情は険しく、一番の荒い声をあげた。その気迫さに、梨緒は肩をビクッとさせ怖じ気づいた。葵の猛攻は止まらない。
「貴女は弱いくせに、いつもそうやって私を下に見て!!超絶最強だがなんだか知らないけど、そうやったって無駄よ!はっきり言ってそんなのは見栄で、目障りなのよ!!だから貴女はずっと独りだったのよ?……良かったわね高瀬さん?莉玖ちゃんと椿ちゃんが『わざわざ』友達になってくれて」
「――――!!」
 葵の嫌味とも言えるその言葉に、梨緒は歯を食い縛った。反論をしかけたその時
「見せ掛けだけの強さだけなら、ここでひれ伏しなさい……!!」
葵の刃が襲い掛かった。反撃の隙も与えないその刃は、充分に構えることも儘ならない梨緒に直撃し……その一本が、梨緒の鎌を弾き飛ばした。鎌は勢いよく回転しながら、梨緒の後ろに落ちる。だがそれを取りに行く隙も与えないまま、葵の次の刃が襲い掛かる。紅い閃光が混じるそれは、がら空きの梨緒に全て当たり――全身に、紅い傷痕をつける。そのうちの2本は、左腕と右脇腹に深く傷をつけた。少しばかりの血痕が勢いよくステージ上に飛び散り、そしてその身体は――鎌の近くまで吹き飛んだ。

血はあるよを注釈したものの……確かに痛いわこれ。でもこのシーンには理由がありまして。それは、『葵のオンゲキが"攻撃する為にある"に変わってしまってるから』。元々このオンゲキ勝負は、葵が生徒会の力を借りなくても上手くやれることを証明する為。あらゆる疑心暗鬼が、生徒会、そして梨緒に向けられている。葵を冷静さを失っている。だから"音を奏でる"ものが"攻撃するもの"へとすり変わってしまったのです。

まあこの後、普段の葵からは想像できない精神攻撃が続きますが…………葵推しの方、すみませんでした。

 

あと個人的に語りたいのは、葵を止めようとした椿が、自分を止めようとした莉玖に向かって叫ぶシーン。あれは単純。椿の『胸の内は友達を大切に思ってる』を表したかったから。あと、その後の梨緒が高らかに叫ぶシーンも書いてて楽しかった。

 

さて……このお話。実は一回全てを無に帰したいと思いました。理由は、先程も言った梨緒と葵の百合カップルものの存在。あのお話は少し話題になりまして。同時に、自分に現実を突き付けられるのです。

 

「所詮、"百合"には勝てないんだ」と。

 

奏坂が女子校である以上、百合というのは避けられない。そうなったら、異性愛がある自分の作品の存在価値はない。自分がやってるのは百合に対する冒涜で、死刑ものなんだと――――

本当に辞めてしまいたいぐらい、精神的に病みました。いくら自分の世界が必要と言ってくれても、証拠がないならそれは空想だと。

 ……その時、あるフォロワーさんがこう言いました。「そこまで証拠が欲しいなら、今から描いてやる」と。そして数時間後、その人は1枚のイラストを投稿しました。先程も語った。梨緒が葵の攻撃で負傷するシーンが、迫力的に描かれていたのです。

それを見て、自分は目が覚めたような感覚になりました。自分を見てくれてる人が、目の前に居る――――この件のおかげで、自分は最後まで書くことができたのです。

 

今回はここまで。では。